そこで、刑事裁判の打合せをするため、弁護人は、刑務所に出かけていって、被告人と接見(面会)することになります。
さて、その刑務所の面会室ですが、設備としての暖房はなく、極めて寒い!
一応、小さな電気ストーブが置いてありますが、せいぜい直接照らされる足下が若干暖まるだけで、室温は全然上がりません。
今日のような雪の日に、1時間も面会していると、体全体が冷えてきて、風邪を引きそうになります。
暖房の効いた部屋でしか執務しない検察官や裁判官には、決してご理解いただけない、弁護活動の泥臭い実情です。
出動要請が1件あり、高岡警察署に面会に行きました。
ちなみに、富山県弁護士会の休日当番弁護の体制ですが、休日は弁護士会の事務局もお休みなので、担当弁護士が自分で定期的に留守番電話にアクセスし、メッセージに吹き込まれた出動要請(多くは、勾留質問を終えた裁判所書記官か、被疑者が留置されている警察署の留置担当官から)を聞き、接見に赴きます。
担当時間は、前日の午後5時から当日の午後5時までです(その間に録音されたメッセージについて担当)。
本日は、雪の降りしきる中、大山町福祉センターの法律相談へ。
相談を2件受けました。分野は、土地の賃貸借と相続でした。
罪名は、
・道路交通法違反 4件(在宅3件、身柄1件)
・大麻取締法違反(身柄)
・毒物及び劇物取締法違反(シンナー、在宅)
・有印私文書偽造・同行使・詐欺(盗難通帳を用いた預金引出、身柄)
でした。最後の1件を除いて、比較的軽めの事件ばかりでした。富山で実際に開業したのが今年4月なので、裁判所もお手並み拝見ということだったのでしょう。
ちなみに、現在の富山地裁での国選報酬(後払い)は、
報酬82,950円+日当(通常2回廷で約8,000円)
という形になっており、10%源泉されて、手取り約8万円です。
「結構いいじゃん」と受け止められるかもしれませんが、弁護士は個人事業主であり、給与所得者ではありません。国選弁護のために活動している間にも、着々と、家賃等の諸経費や人件費がかさんでいます。
身柄事件では、警察署や刑務所に、こちらから出かけていって、本人と打合せなけれなりません。
自白事件であれば、直ぐに終わりますが、否認事件であれば、ものすごい労力と時間をかけても、国選報酬は増えず、微々たる日当が加算されるだけです。「1年がかりで争って、報酬は15万円」の世界です。
仮に、国選弁護だけを目一杯受任して、朝から晩まで真面目にやっていたら、間違いなく事務所は倒産です。
国選弁護活動を担う弁護士の意識は、
・もらう金に見合った弁護を提供して、お茶を濁す。
・もらう金に見合わない弁護を提供して、自爆する。
という選択肢の「間」で、常に揺れ動くことになります。

